東大と東北大、似ているようでかなり違う

10月も半ばになりました。
大学受験の世界では、総合型選抜や学校推薦型選抜といった、いわゆる年内入試が本格化してきています。もう少しすると、SNSでも「合格しました!」「#春から〇〇大学」という報告を見かけることが増えてくるはずです。
そんな2027年度の大学入試で、なんといっても注目されているものが、東京大学のCollege of Design(CoD)と、東北大学のゲートウェイカレッジ。
どちらも日本を代表する難関国立大学が新たに設ける、国際性の高い教育プログラムということで、かなり話題になっています。私もニュースレターで何度か取り上げてきました。
ただ、どうも世の中的に注目されているのは入試方式なんですね。それはそれで大事な論点だとは思いますが、私が気になっているのは、もっと別のところにあります。
入学したあと、どんな学びが待っているのか。
どういうカリキュラムになっているのか。
こうしたところです。
実はこの2大学の新学部、似ているようで、かなり違います。
カリキュラムを見ていくと、両大学が大学教育についてどのように考えているのか、そして将来大学をどのような方向に持っていきたいと思っているのかが見えてくるように感じています。
今回は、そんな話をしていきます。
一見そっくりな2つの教育プログラム
まずは基本情報と共通点から整理しておきましょう。
いずれも2027年度新設ですが、東大CoDは2027年9月スタート。一方の東北大ゲートウェイカレッジは2027年4月スタートです。
募集規模は、東大が1学年100人、東北大が約180人。どちらも1学年の総定員からすれば、それほど大きな規模ではありません。
しかしながら、両大学とも、これを単なる新しい教育プログラムとして終わらせようとは考えていないところに共通点があります。
SNSなどで「定員が少ないから、あまり影響はないんじゃないか」という意見を見かけることもありますが、私はそれは半分正解で半分間違いだと思っています。
当面の規模は小さい。でも、将来的な展開を考えていくと、かなり大きな意味を持つ取り組みになる可能性があります。もちろん、実際にどれくらいのスピードで、どれくらいの規模まで広がっていくのかは、注視していく必要がありますが。
他にもさまざまな共通点があります。そのひとつが国際性です。
どちらも外国人留学生を積極的に受け入れ、授業を英語で行います。
さらには、分野横断的な学び。
最近よく耳にする「リベラルアーツ」「学際的な学び」「文理融合」といった考え方ですね。
従来の大学教育では、文学部なら文学、工学部なら工学というように、入学すると比較的早い段階から専門分野が決まっていることが多かったわけですが、この2つのプログラムでは、特定の学問分野に最初から閉じるのではなく、さまざまな分野を横断しながら学ぶことを重視しています。
英語で学べ、外国人留学生が多い。文理を横断して幅広く学べる。
こうして特徴を並べてみると、かなり似ていますよね。
でも、ここからが本題です。
同じように分野を横断して学ぶとしても、その先に何を目指しているのかが、東大と東北大ではかなり違うんです。