英語ができるだけじゃ武器にならない

以前、教育系メディアの方に話をうかがったときのことです。この分野の記事を出せば絶対に数字が取れるという“鉄板”テーマなるものがあり、そのうちのひとつが「おうち英語」だというのです。
早期英語教育がそれくらい過熱している、というのは私自身、肌で感じています。実際に、英語が得意な子どもたちも増えました。
でも、だからこそ、英語ができるだけではもう武器にならないかもしれない。最近はそんな風に思うこともあります。
近年、ごく普通の進学校が「国際教育」の取り組みを前面に打ち出しはじめています。保護者が学校選びをするとき、英語教育や国際教育の充実度がもはや外せない評価軸になりつつある。そして、どの学校も力を入れれば入れるほど、それは強みではなく当たり前になっていきます。そういう時代の空気を、あるイベントの膨張ぶりが如実に示しています。
10校から、100校へ
国際教育フェアというイベントを知っていますか?
始まったのは2024年。まだ2年しか経っていない歴史の浅いイベントです。はじまった当初は、私立小学校の校舎を週末にお借りして、参加校10数校規模でこぢんまりとやっていたと聞いています。インターナショナルスクールや先進的な国際系の学校が中心で、少し意識の高い人たちの集まりかな?という雰囲気も感じさせる、限られた人向けのイベントだった。そう言っても過言ではないでしょう。
それが今年、2026年の春開催では、参加校が100校を超えました。会場も浜松町の東京都産業貿易センター1フロアでは収まらなくなり、今回は2フロア使っての開催になります。
わずか2年でこれだけ変わった。
その背景には、冒頭で書いたような時代の空気があると思っています。インターナショナルスクールや国際系の学校だけでなく、普通の進学校も「うちも国際教育をアピールポイントに」と名乗りを上げるようになり、結果としてこのイベントが受け皿になっているのです。
ゆるさは強さ
国際教育フェアの特徴、それは、相当ふわっとしたくくりである点です。
インターナショナルスクールやボーディングスクールといった専門領域に特化したイベントは他にもあります。しかし、「国際教育」の旗のもとに、インターも、海外の学校も、国内の進学校も、民間企業も、この規模感で一堂に会するイベントは他にありません。
そして、このこだわりのなさとも言えるゆるさが、逆に強みになっています。
たとえば、高級インターナショナルスクールと、近所にある地元の学校が同じフロアに並ぶ。「うちが行けるのはあっちじゃなくてこっちだから」と最初から仕分けして見ていた学校同士をフラットに比較できる。あるいは、一見コンセプトの違う学校に見えても、それぞれのブースで話を聞いてみると、「こういう切り口で見れば意外と共通点があるな?」と発見が生まれることもあります。ワンストップで見比べられるという体験の価値は、思っている以上に大きいものです。
トークセッションのラインナップも、このイベントらしい雑食ぶりを体現しています。
岸谷蘭丸さんのような、最近地上波テレビにも登場している人気者が登壇することもあれば、現役の自治体首長・髙島崚輔芦屋市長と、教育分野の研究者でもあり灘高校の国語教員でもある井上志音先生が対談することもある。「意識高い系なのか大衆向けなのかよくわからない…」と思ってしまうくらい、いろんな層にひらかれたつくりになっています。
開催当初に抱かれていたお金持ちの集まり的なイメージは、もう正確ではありません。どなたでも会場に来れば、新しい出会いや発見が得られる。そんな場に、確実になっています。

もうひとつの武器を、手に入れる
「英語ができるだけでは、もう武器にならないかもしれない」。
この記事の冒頭で、そう書きました。
英語が得意な子どもが増え、それ自体は大変すばらしいことだと感じます。一方で、高い英語力だけでは、もはや他の子と差がつかなくなっています。
これは、海外進学や留学を目指そうとしたときに、より切実かもしれません。言葉ができることは、現地の環境ではあくまで前提条件であって、武器にはなりえないからです。
では、どうしていくか。
スポーツや音楽が得意な子ならそれもいいでしょう。それらのアクティビティは言語の壁を超えたコミュニケーションの手段にもなりえます。しかし、もし、そうしたスキルをもっていなかったとしたら。
そこで昨今、注目されているのがSTEAM分野の取り組みです。
数学、サイエンス、ものづくり……。これらは世界レベルで見ても日本の子どもたちが比較的得意とする分野であり、言語的ハンデを受けにくい領域でもあります。
小さい頃からSTEAMにも触れておくことで、「英語もできてSTEAMも強い」という状態がつくれる。これが、国際舞台での武器になります。
今回のフェアでは、この問題意識をそのままかたちにした STEAM ZONE が東京会場に新設されます。3歳くらいの小さな子でも遊べる体験コーナーから、中高生が挑戦できる国際コンテストの紹介まで、幅広い内容を予定しています(なお、私自身は今回、こちらのエリアのスタッフとして関わっています)。
ついでに言うと、これまでの国際教育フェアには「疲れたときに休める場所がない」という不満が個人的にずっとありました。学校説明会やトークセッションをはしごしていると、1〜2時間でぐったりしてくるんですよね。今回は休憩コーナーをSTEAMゾーンの隣に設けます。親御さんは一息つきながら、お子さんは隣で刺激的な体験を。そんな使い方をしてもらえたらうれしいです。

今回は東京会場のみとなってしまうのですが、新しいトライとして実施される STEAM ZONE🛠️
グローバルに活躍するには英語が重要!の一方で、英語だけできても強みに欠けるのもまた事実。言語的なハンデの少ない STEAM は日本人向きの課外活動です。
国際教育フェア2026春 開催概要
🚩 東京
2026年5月30日(土)11:00-17:00(10:30開場)
東京都産業貿易センター浜松町館(JR浜松町駅北口徒歩5分)
https://www.sanbo.metro.tokyo.lg.jp/hamamatsucho/access/
当日、私はSTEAMゾーンを朝から閉場まで歩き回っています。「あの人、もしかしてknockoutでは!?」とピンときたら、気軽に声をかけてください。プレゼントやお土産はありませんが、ご挨拶と名刺交換をさせていただきます。
また、東京だけでなく、前日の5月29日(金)には名古屋でも開催されます。
名古屋は今回が初めての試みで、小規模なサロン形式。出展数は限られますが、その分、アットホームな雰囲気でじっくり話ができるはずです。中部地方にお住まいの方には、密度の高い体験ができる機会かもしれません。
🚩 名古屋
2026年5月29日(金)10:00-14:30(9:30開場)
ストリングスホテル名古屋(※サロン形式 / 初開催🆕✨)
https://www.strings-group.jp/nagoya/
さらに、東京の翌日5月31日(日)には大阪でも開催されます。
🚩 大阪
2026年5月31日(日)10:00-17:00(9:30開場)
APイノゲート大阪(JR大阪駅西口直結)
https://www.tc-forum.co.jp/ap-inogateosaka/access/
イベント詳細や最新情報は公式サイトでご確認ください。入場には事前登録が必要なのでお忘れなく。では、会場でお会いできることを楽しみにしています!
▼公式サイト▼
※ この記事は、2026年5月19日の Voicy「#383 英語だけじゃダメ?STEAMを武器に」を元に構成したものです。
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